2023/01/31
中西です。
先月は日本FP(ファイナンシャルプランナーズ)協会
静岡支部のミニセミナーで講師と相談員を担当させていただきました。
お金のこと、土地のこと、家のこと、
全てを細かく90分でしゃべりきるのはとても難しく、
基本的で大切な項目を中心に会話しました。
本当は建物の断熱で半日、構造で半日、シロアリで90分しゃべりたい!くらいです
詳しく話せない細かな内容はブログや今後弊社のセミナーでも会話していきたいと思います。
さて、本題に入ります。
建築の構造ってなぜこんなに分かりにくいのか?といつも思ってしまいますが、
何とか分かりやすく説明出来ればと思います。
今回は建物の重さについて会話します。
耐震の基準は、昭和56年に定められた「新耐震基準」がありますが、
その当時から、重たい屋根の家と、軽い屋根の家では、
地震に耐える壁(耐力壁)の必要量が異なります。
※もちろん、重たい屋根の方が沢山耐力壁が必要です。
「建物の重さ×地震の力」で必要な強さがきまる
重たい建物ほど、特に建物上部(屋根)が重いほど地震が来たときにゆれやすくなります
実際にwallstat(ウォールスタット)で検証してみました。
※動画ですが、今回は静止画ですいません。
↓この建物は、壁や柱をバランスよく配置したモデルで、
住宅性能表示制度における耐震等級3の必要壁量(軽い屋根)
の1.5倍の耐力壁が入っている家です(そこそこ強いと思って下さい)。
軽い屋根の重量で、阪神・淡路大震災の地震で揺らしましたが、構造のみで倒壊しませんでした。
つづいては、↓同じ状況で建物の重さだけを重い屋根に変更したシミュレーションです。
↓↓↓
重い屋根に設定すると簡単に倒壊してしまいました。
今回は総重量で7トンくらい重くしたケースです。
当然、重い屋根ですので、倒壊しないためには
重い屋根として耐力壁をもっと多く入れないといけません。
昨年の10月より、長期優良住宅の認定取得の際に、太陽光発電を搭載する場合は、
軽い屋根の家でも、重い屋根とみなして等級3を取得することとなりました。
※許容応力度計算など詳細な計算をする場合を除く
細かくいうと軽い屋根の中でもスレートとガルバリウム鋼板では重さがかなり異なるので
一律はどうかと思いますが、枠組みで統一するしかないのと、より安全側になるので良いことだと思います。
これから新築される方は、後々太陽光発電や太陽熱温水器などを絶対載せない!
という方以外は、屋根が重くなった場合の計算で新築されることをおすすめします。
そして、問題はすでに建っている建物です。
先日ブログで紹介した、先進的窓リノベの補助金で内窓を設置するケースや
光熱費が高くなることで太陽光発電を設置する場合は、
建物の重量がかなり増えることになります。
建築基準法や性能表示制度(耐震等級)の基準ギリギリで建築されている住宅は
そのギリギリの性能を発揮できなくなる可能性がありますので、
よく検討されたうえで設置されることをおすすめします。
検討する場合は、お近くの信頼できる建築士に相談して下さい。
-安全・安心・快適が見える家づくり-
富士市で「高気密・高断熱・高耐震」注文住宅を設計・施工する工務店
■ 広栄住宅一級建築士事務所
静岡県富士市比奈493-1
0545-34-1409
◎新築注文住宅(木造・重量鉄骨造)
◎リフォーム工事全般(長期優良住宅化リフォーム・断熱改修・耐震工事・外壁塗装・キッチン・ユニットバス・トイレなど)
◎リノベーション
◎不動産(購入・売却・相続)
◎土地活用提案
◎相続相談
新築(木造・重量鉄骨造)・リフォームその他相談をご希望の方
資料請求はお電話または「お問合せ」よりおねがいします