2022/08/29
中西です
富士市の現場にて、お引き渡し前の気密測定を行いました。
今年の4月より、品確法・性能表示制度における、
温熱環境の内の2項目において上位の等級が新設されました。
断熱性能等級(等級5)と一次エネルギー消費量等級(等級6)です。
断熱性能等級は文字通り断熱の性能で、
一次エネルギー消費量等級はエネルギー使用量がどのくらいで、
省エネ基準からどれくらい削減できているか?というのを等級で表したものです。
10月に更なる上位等級の新設や、認定基準の変更などが予定される断熱性能ですが、
特にまだ決まりなどがないのが「気密性能」です。
気密性能が良いと何が良いのでしょう?
・天井と床の温度差が少なくなって快適になる
・壁の中の通気が減り、壁体内の結露(カビや腐り)のリスクが少なくなる。
・計画換気が計画通りになり、きれいな空気を保ちやすくなる。
などがあげられます。
ちなみに、高気密を初めて聞いた方は、息苦しそうと思われるかもしれませんが、
普段生活しているときは(換気扇や給気口の)穴が常時あいており、息苦しさは全くありません。
今回の気密性能は▼
隙間相当面積(C値):
C値(しーち)とも言い、家の気密性(隙間の量)を示す指標。
この数字が小さいほど気密性が高い事を表します。
0.367・・・・cm/㎡
少数第2位を四捨五入するので、0.4cm/㎡でした。
※グラスウールで施工した物件です。
今回も現場の皆さんありがとうございました!
C値が1.0でマンションと同じくらいの気密性能と言われ、
最低でもこの数値を下回りたい(数字が小さいほど高性能)です。
ではなぜ、気密性能は省エネ基準にならないのでしょうか?
(※以前ゆるめの基準はありましたが、現在ではありません。)
現場が大変だからでしょうか?
きちんと施工しようとすると、やはり現場は作業量が多くなります。
全棟測定しようとすると毎回結果が出るので手を抜けません。
建築業界は建築会社が大工さん、水道屋さん、電気屋さん、サッシ屋さん、
外壁工事屋さんなどすべての職人さんを社内で雇っているケースはほとんどありません。
逆に多くの職人さんが大なり小なり色んな建築会社さんの工事を行っています。
弊社のように小さい会社であれば毎回同じ職人さんにお願いすることができますが、
それでも同じ仕様の家はないため、毎回監督さんが注意して現場を管理しております。
今回のお宅の隙間の総面積は5cm×8cmと、
名刺より一回り小さいくらいの穴が家全体であいていることになります。
ちょっとしたことですぐに数値が変わりますので、
良い数値を過去に出したことがある=全棟そうなっている、とはなりません。
仕様や間取りによってどういった数値の変化があるのか?
また、よりよくするためにはどうしたらよいのか?
常に改善できる状態を保つため、
最終的にはお施主様へ少しでも良い家を提供するために全棟気密測定を行っております。
ちなみに、気密をとるだけが家づくりの目的ではありません。
作業しやすくても、気密がとりやすくても、
総合的に見て、選びたくない断熱材×仕様も存在します。
長期的に見て安定した性能を出せるもので
きちんと施工するのが大切です。
-安全・安心・快適が見える家づくり-
富士市で「高気密・高断熱・高耐震」注文住宅を設計・施工する工務店
■ 広栄住宅一級建築士事務所
静岡県富士市比奈493-1
0545-34-1409
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